「見た目は子供!頭脳は大人!」でおなじみ、青山剛昌さんの人気マンガが原作のテレビアニメ「名探偵コナン」。
大人から子供までみんなが知っている「名探偵コナン」ですが、時々、
「今週のコナンがやばい!」
「なんだかぶっとんだ話だぞ!」
と、話題になることがあります。
そんな時の脚本はだいたい、浦沢義雄(うらさわ よしお)さんです。
この記事では、カオスな脚本を書くといわれている浦沢さんと、浦沢さん脚本の放送回のあらすじを紹介します。
浦沢脚本の今週のコナンがやばい理由
1997年に放送が始まった「名探偵コナン」は、原作に基づいたストーリーの放送回と、アニメオリジナルの放送回があります。
アニメオリジナル回には、固定の脚本家がおらず、これまでたくさんの脚本家が書いてきました。だから、「名探偵コナン」にはシリアスな話から面白い話まで様々なテイストの話があるのですね。浦沢さんはこれまでに、計8話の脚本を書いています。
さて、どうして浦沢脚本の回がやばいと言われるのでしょうか。
浦沢さんの書く脚本は、一言でいえば、笑える話です。
浦沢さんは、不条理ギャグ、シュールコメディを得意としています。ドラマ性やキャラクターについて書くことよりも、アイデアの面白さや話の展開を重視しているそうです。
浦沢さんは過去に、
俺の場合、人間が嫌いなんだ。書いてて面白くない(…)
引用:Wikipedia
役者の熱演より、鍋が喋った方が面白いだろうって
という話をしていました。面白い発想ですよね。
浦沢脚本のアニメで有名なものとして、「ボボボーボ・ボーボボ」や「忍たま乱太郎」があります。どちらも見ていると笑える話がたくさんありますよね。
通常のコナンの話は、推理がメインのシリアスな作風が多いですが、浦沢さんはギャクを基本とした面白い話を書きます。だから、普段と違うシュールで笑える話に視聴者も違和感を感じてしまうのかもしれません。
今週のコナンのカオス回の紹介
それでは、これまでに放送された浦沢脚本のカオス回を見ていきましょう!
943話「東京婆ールズコレクション」
【あらすじ】小五郎のファンだという豊子という女性から招待状が届き、コナン達はもんじゃ焼きの店に招かれます。美しく若い女性だと思っていた豊子は、なんと、老婆。がっかりする小五郎ですが、一緒にもんじゃ焼きを食べることになります。すると突然、豊子がキャベツの芯をのどに詰まらせてしまいます。すぐに吐き出したため大事には至りませんでしたが、誰かの仕業に違いないと騒ぐ豊子は、小五郎に犯人捜しを依頼します。はたして事件の真相は?
江戸川コナン公式Twitter
「東京ガールズコレクション」ならぬ「東京婆ールズコレクション」のお婆ちゃんたちが登場します。このお婆ちゃんたち、かなり個性的なキャラクターです。そんな面白いお婆ちゃん達と真剣に推理するコナン君のギャップが笑えるお話です。
このおもしろお婆ちゃんの1人、豊子さんの声を務めたのは田中真弓(たなか まゆみ)さんです。
浦沢さん脚本の「忍たま乱太郎」で乱太郎ときり丸として長く共演されているお二人が、コナンでも共演ということで、話題にもなりました。
ちなみに、この話は小五郎の鼻毛カットシーンから始まるところも笑えるポイントです。
955話「昆虫人間のヒミツ」
【あらすじ】少年探偵団とコナンは、村営昆虫人間牧場があるという黒野須村にやってきます。そこでカブトムシの着ぐるみを着た少年と出会います。政府の役人が村の森に国立カジノ付きスーパー銭湯を作ろうと計画しましたが、村長が反対し、昆虫人間牧場を作ると宣言したこと、そこには蛾蛾姫のお墓があり、村長がその宝を独り占めしようとしていたことを聞きます。そして、村長は謎の死をとげ、村の大人たちは蛾蛾姫の宝を見つけるべく発掘作業を開始。子供たちは昆虫人間牧場の夢を捨てきれず、昆虫に仮装しているということです。はたして、村長の真の目的とは?
江戸川コナン公式Twitter
「昆虫人間牧場」という名前からして面白いですよね。
なんとこの話は、村長がなぜ昆虫人間牧場を作りたかったのかということが分からずに終わってしまうという、まさにカオス回です。
ちなみに、少年探偵団も昆虫姿に仮装しますが、その姿がとても可愛いです。
976話「追跡!探偵タクシー」
【あらすじ】坏戸町に住む銀座マダムに依頼され、行方不明になったペットのアルマジロを探すことになったコナンと小五郎。途中で乗ったタクシーの運転手が小五郎の大ファンで猛アプローチしてきます。そして、不審なサングラスの兄弟が乗車してきたことについて話すと、その道順を案内します。サングラス兄弟が向かっていった公園では「お化け煙突祭り」のお囃子の練習が行われているのですが、コナンは、兄弟がこの売上金を狙っているのではと推理し、調査を始めます。
江戸川コナン公式Twitter
アルマジロ探しから始まり、不審なサングラス兄弟、公園のお祭り、売上金・・・話がどんどん脱線していきます。最後にアルマジロは見つかるのですが、情報量が多いカオス回です。
また、タクシー運転手が小五郎を好きすぎて、「結婚してください!」と言ったり、運転中の車のハンドルを放してしまったりと、とんでもないシーンが視聴者を困惑させました。
ちなみに、タクシー運転手の声を務めた声優が、「金田一少年の事件簿」の金田一一の声を務めていた松野太紀(まつのたいき)さんだったことでも、話題になりました。
997話「スマイルの里の陰謀」
【あらすじ】少年探偵団がやってきた超高級老人介護施設「スマイルの里」。そこに住むお婆さんたちが少年探偵団のファンとのこと。少年探偵団4人は、孫としてお婆さん達とそれぞれ時間を過ごします。その後、タンゴ理事長とワルツ事務長に違和感を感じた少年探偵団は、2人について調べることにします。はたして、理事長たちの陰謀とは?
江戸川コナン公式Twitter
この話は、シュールなシーンが多いことが話題になりました。
タンゴ理事長とワルツ事務長という名前も面白いのですが、そのキャラクターも個性的です。
他にも、おばあさんが入れ歯で腹話術をするシーンや、飛行装置を使って空を飛ぼうとするシーンもかなりシュールです。
極めつけはコナンがキック力増強シューズでサッカーボールを蹴ると、机が弾き飛ばされ、広い草原を猛スピードで横切り、最後は粉々に砕け散るというシーン。その破壊力に言葉を失います。
ツッコミどころ満載のシュールなカオス回でした。
1010話「笑顔を消したアイドル」
【あらすじ】毛利探偵事務所に、米花町の交番勤務になった巡査・山里太志がやってきて、食い逃げ事件について小五郎に相談をします。食い逃げの犯人は、人気アイドルグループの加倉井加代子だと予想し、捜査を開始します。しかし、加代子は、グループのメンバーからのイジメにあい、救急車で運ばれていました。はたして犯人は加代子なのか?
江戸川コナン公式Twitter
この話は、ありえない設定で面白いところがたくさんあります。
人気アイドルが食い逃げというところからすでに面白いですよね。
加代子が受けたイジメが大量のタワシを投げられるというものだったり、警察官が勤務中にお酒を飲んだりします。
「え?ありえないでしょ」と思わずツッコミたくなるような内容でした。
1028話「ケーキを愛する女のバラード」
【あらすじ】洋菓子店「洋菓子パラダイス」の新工場建設予定地の廃墟の前で話をしていた元太、光彦、歩美。3人はそこで、コンクリートの残骸から出ている手を発見して失神してしまいます。コナンがかけつけ、3人が目を覚ますと、その手の主がいなくなってしまいます。近くに血痕を見つけ、たどっていくと、「洋菓子パラダイス」の現工場。そこで、死体が見つかり、警察とともに少年探偵団も捜査を開始。犯人は誰なのか?
江戸川コナン公式Twitter
この話は、浦沢脚本で初めて殺人事件を扱った話です。しかし、シュールなシーンがたくさんあります。
まず、殺害方法が、お菓子のあんこによる溺死。「そんなのあり?」とツッコミたくなります。
それから、麻酔銃で眠っている小五郎が犯人とワルツを踊るシーン、殺害の動機が「洋菓子店で和菓子を作ろうとしていたから」、人の顔がケーキに見えてしまうシーンなど。極めつけは、あのコナンが最後にギャグを言います。
殺人事件を扱っているのに、こんなに面白くできるなんて、浦沢脚本おそるべしです。
1057話「わるいやつら」
【あらすじ】コナン、元太、光彦は、公園に向かう途中で悲鳴を聞き、倒れている2人の女性を発見します。2人は、金持ちで有名な平沢家の奥さんとその母親。2人から「婿殿」と言われている婿養子の平沢良二は、2人にこき使われていました。ある時、2人は車に轢かれて救急搬送されるのですが、これには良二の悪巧みが関わっていて…
江戸川コナン公式Twitter
この話は、かなり狂気的な展開で話題になりました。
コナンが病院で良二に追いかけられるシーン、コナンが犯人に捕まって屋上から落とされるシーン、コナンがシーツを使ってパラシュートのようにして空を飛ぶシーンなど、怖すぎます。
コナンがピンチになりすぎで、やっぱり、「いやいや、ありえないでしょ」と、ツッコミたくなる話でした。
1067話「恋する商店街」
【あらすじ】コナンと小五郎は、通りかかった盆土商店街で、元気のない様子の店主を見かけます。商店街全体も活気のない様子。そこへ、自称「疲れきった商店街を元気にするプロデューサー」マダム・ガガがやってきます。マダムは商店街の元気を復活させるために、プロレス大会の開催を提案。小五郎もレフリーとして参加することになります。しかし、違和感を覚えたコナンは、灰原哀に協力を頼んで調査することにします。
江戸川コナン公式Twitter
この話では、灰原哀が浦沢脚本で初めて登場したことが話題になりました。
ストーリーも、これまでと比べるとそれほどインパクトはないものの、やっぱりギャグ満載です。
マダム・ガガ、キューティーミミといった登場人物の名前は相変わらずシュールですし、プロレス大会の内容も、コナンが「見てられない」と言ってしまうほどの茶番です。
そして最後は、蘭もこの試合に参加しようとしたらすでに終わっていたというオチでした。まさかオチに蘭を使うなんて、さすが浦沢さんですね。
【まとめ】今週のコナンがやばいと言われる理由
やばいといわれる「名探偵コナン」の放送回は、浦沢義雄さんが脚本をかいていることが分かりました。
浦沢さんのかく脚本は、どれもシュールで笑えるものばかりです。
面白いものを追求し続ける浦沢脚本の「名探偵コナン」、次の放送はいつになるのでしょうか。楽しみですね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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